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社会保険庁の「システム」に騙されてはいけない!【その3】

「またでたか」
というのが正直な感想である。

欠陥ソフト監修料、厚労省職員に 国保交付金算定ミス


 今後も情報システムに関する問題は沢山出てくるであろう。しかし、個別の問題・事件を表層的に眺めていてはダメである。その背景を丹念に読み取り、実相を明らかにして理解し、解決への手を打たなければならない。さもなければ、未来永劫、同じ間違いを繰り返す。

少なくとも、官庁の情報システムに関する問題の原因は、前回のエントリーで書いたとおり、
【1】役人の情報システムリテラシーの低さ
【2】それにつけこむ業者のあくどさ

この2点のどちらか(あるいは両方)に還元できるのだ。
(厳密には、【1】のみが原因といえるが、官民ともに問題があることをはっきりさせるために2点挙げておく)

 たまたま今、社会保険庁に関してのみクローズアップされているだけで、実際にはすべての官庁・役所に内在する国家的な問題と言っても過言ではない。それほど大きな問題なのだ。





 今回の記事のような問題も、「情報システムリテラシーの低さ」が根本原因といえる。
 ただ、個別の問題を逐一指摘するよりも(今回の記事も突っ込みどころ満載なのだが)、根本を押さえた方が今後の展開も予想できるようになり、有用と思えるので、次回以降書いていきたい。


キーワードは「設計図」である。

社会保険庁の「システム」に騙されてはいけない!-その2-

 誤魔化されてはいけませんよ。



年金記録照合プログラム、NTTデータが実費で開発へ  

 NTTデータは対象者が分からない約5000万件の年金記録を照合するプログラムの開発を、社会保険庁から実費で引き受ける方針を固めた。同プログラムの開発には10億円程度かかるとみられていた。NTTデータが利益確保を考えず、人件費と経費だけ請求すれば、開発費は最大3割ほど安くなりそうだ。
 

 社保庁は現行の年金システムに代わって2011年に稼働する新システムは複数社に分割発注する方針。今回開発するのは現行システムと組みあわせて動かすプログラムで、同社の重木昭信副社長は実費で開発する理由を「国民的な不安の解消に向け、全社を挙げて取り組む姿勢を明確にするため」と説明している。




 この前提にあるのは、年金のプログラムがNTTデータに独占されているという事実だ。



年金プログラム、2010年まで著作権持たず・社保庁

 社会保険庁の公的年金オンラインシステムについて、同庁が2010年12月までプログラムの著作権を持たないことが分かった。著作権はNTTデータが保有し、プログラム追加や改変は原則、同社にしか発注できない。社保庁は今後数年間、該当者不明の年金記録約 5000万件の照合などで多くのプログラムが必要になる。しかし、著作権がないために、そのほとんどを同社に競争の無い随意契約で発注せざるを得ない見通しだ。

 社保庁がNTTデータと結んでいるのは「データ通信サービス契約」。年金システムの心臓部の記録管理部分を構築したNTTデータが運用・保守も手掛ける。プログラムの著作権も同社が持つ。社保庁は1980年にNTTデータと契約を結んだが「一般事業者ではノウハウが無い」との理由で現在まで同契約を更新し続けている。




 随意契約に問題があることは否定できない。が、何が問題なのか?

 「随意契約」の問題点に関する分かりやすい例として、今日(7月4日)の朝日新聞『ウォッチ』に載った尾形聡彦記者の署名記事を引用する。




 年金システム「随契」横行

「06年度までの契約書は作成されていませんでした」
 
 先月28日の参院厚生労働委員会。民主党の藤末健三議員の質問に、会計検査院側がこう答えると議場は騒然となった。
 
 問題にされたのは、年金記録問題に揺れる社会保険庁の情報システムだ。開発や保守業務の多くはNTTデータに委託され、05年度には年約840億円が保険料や公費から支払われた。が、委託内容を規定すべき契約書はなかった。
 
 ずさんな手続きの温床となったのが、役所にはびこる随意契約だ。昨年10月に報告された会計検査院の検査では、対象となった「国の省庁の情報システム費」約4700億円(04年度)のうち、実に96%が随意契約で、社保庁では99.9%に上った。「いったんシステムを開発すれば、中身が分かるのはその業者だけ。随意契約がずっと続く」(関係者)という。不透明さはぬぐえない。
 
 政府はいま「電子政府化」の旗を振る。しかし、契約の透明化やシステムの効率化を怠れば、「IT立国」に名を借りた無駄遣いとなりかねない。



 ここまでくると、単純に、「随意契約なんてやめてしまえばいいのでは?」という声が上がりそうだ。
 しかし、確かにそれも一つの手ではあるが、単純すぎて決して打つことのできない手なのである。
 

以前のエントリーでも書いたが、これは社保庁だけの問題ではない。そして、随意契約だけを問題にすると事の本質を見誤る。
 事の本質は<役人の情報システムリテラシーの低さ>と、それにつけこむ業者のあくどい体質にあるのだ。
 

 この項は長くなるので、また改めて書きたい。

社会保険庁の「システム」に騙されてはいけない。

いささか旧聞に属するが、
社保庁システム費累計1兆4千億、開発企業に天下り15人
という記事があった。
「本当にとんでもない役所だ!」
というのが普通の感想だろう。

 では、こういう記事はどうであろうか。6月21日(木)の日経朝刊一面トップに載ったものである。
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「全年金記録を再調査 社会保険庁方針 2億7000万件照合 新規にデータベース構築」

 社会保険庁は公的年金の記録漏れを解消するため、コンピューターシステム上にあるすべての年金記録二億七千万件の入力ミスを調べ、間違った記録を訂正する方針を固めた。手書き台帳を写したマイクロフィルムの内容を新たに電子データ化し、システム上の全記録と突き合わせてミスを修正する。十年はかかるといわれてきた修正が一年程度で終わる可能性が出てくる。
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 もしかすると
「お~、結構ではないか。これでミスの修正が完璧になるのだな。」
と思われる方もいるかもしれない。

しかし、時間関係は前後するが、こんな記事もある。
業務・システムの視点が欠落した「年金記録漏れ」問題の与野党議論

 この記事にもあるように、官庁の情報システムリテラシーは驚くほど低い。「システム」という言葉を聞くと思考を停止してしまうのである。官庁にシステムの専門家はいない。したがって、まともなシステムは作れない、いや、正確に言おう。

 官庁は、まともなシステムかどうか判断できない上に、システムの値段が妥当かどうかも分からない。いってみれば、素人が骨董品に手を出している状態なのである。当然に売り手側の好きなようにされてしまう。つまりは業者の言いなりなのだ。結局、日本では大手5社といわれるITベンダーが得をする構造になっているのだ。

 社会保険庁に限ったことではない。官庁の情報システムリテラシーにはものすごく問題があるのだ。このあたりを理解しておかないと、システム化により年金問題が解決するかのような誤解が広まってしまうし、また、他の官庁に必ず存在するシステム上の問題を見逃すことになってしまう。注意したい。

 ところで、年金問題で名を上げた長妻議員はNECの営業出身で、かつては汎用コンピュータを売っていたのだ。昔から官庁の情報システムに問題があることは分かっていただろうし、当然に「システムリテラシー」は自民党の「ボンクラ官邸団」よりは圧倒的に高いはずである。
 長妻議員の活躍は決して偶然ではなく、経歴を活かした必然といえるだろう。

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