いささか旧聞に属するが、
社保庁システム費累計1兆4千億、開発企業に天下り15人という記事があった。
「本当にとんでもない役所だ!」
というのが普通の感想だろう。
では、こういう記事はどうであろうか。6月21日(木)の日経朝刊一面トップに載ったものである。
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「全年金記録を再調査 社会保険庁方針 2億7000万件照合 新規にデータベース構築」
社会保険庁は公的年金の記録漏れを解消するため、コンピューターシステム上にあるすべての年金記録二億七千万件の入力ミスを調べ、間違った記録を訂正する方針を固めた。手書き台帳を写したマイクロフィルムの内容を新たに電子データ化し、システム上の全記録と突き合わせてミスを修正する。十年はかかるといわれてきた修正が一年程度で終わる可能性が出てくる。
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もしかすると
「お〜、結構ではないか。これでミスの修正が完璧になるのだな。」
と思われる方もいるかもしれない。
しかし、時間関係は前後するが、こんな記事もある。
業務・システムの視点が欠落した「年金記録漏れ」問題の与野党議論 この記事にもあるように、官庁の情報システムリテラシーは驚くほど低い。「システム」という言葉を聞くと思考を停止してしまうのである。官庁にシステムの専門家はいない。したがって、まともなシステムは作れない、いや、正確に言おう。
官庁は、まともなシステムかどうか判断できない上に、システムの値段が妥当かどうかも分からない。いってみれば、素人が骨董品に手を出している状態なのである。当然に売り手側の好きなようにされてしまう。つまりは業者の言いなりなのだ。結局、日本では大手5社といわれるITベンダーが得をする構造になっているのだ。
社会保険庁に限ったことではない。官庁の情報システムリテラシーにはものすごく問題があるのだ。このあたりを理解しておかないと、システム化により年金問題が解決するかのような誤解が広まってしまうし、また、他の官庁に必ず存在するシステム上の問題を見逃すことになってしまう。注意したい。
ところで、年金問題で名を上げた長妻議員はNECの営業出身で、かつては汎用コンピュータを売っていたのだ。昔から官庁の情報システムに問題があることは分かっていただろうし、当然に「システムリテラシー」は自民党の「ボンクラ官邸団」よりは圧倒的に高いはずである。
長妻議員の活躍は決して偶然ではなく、経歴を活かした必然といえるだろう。
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